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執筆者の写真加藤亮太

勉強は、全人類「ほめてられて伸びるタイプ」

更新日:2020年2月22日

 こんにちは。日頃から自ら「じぶん、ほめられて伸びるので」と、甘ちゃんをつぶやくおっさん、こと、塾長の加藤です。

 

 そんなおっさんが、当塾を開業準備中、読んだ本がありまして、大変合点のいく部分がありましたので、今更ですがご紹介します。



 著者は筑波大学付属小学校の現役の先生で、「カリスマ先生」として名高い人、だそうです。

 内容は、まさしくタイトルのとおり。田中先生の現場での実体験をまじえて、平易に書かれてありとても読みやすく、また、塾の現場でもとてもためになる内容でした。


 まず、子供はほめられると、「動くエネルギー」を得ることができる。

 なぜなら、うれしいから。なぜうれしいか?

 それは、「ちゃんと見ていてくれてる」と思えるから。つまり、自分の存在していることへの根源的な欲求が、満たされるのですね。

 ほめられることで、その子は、うれしく感じ、「動くエネルギー」を得て、自主的に動くことができるようになります。

 

 それがほめることの大切さの大前提にあり、

 

 そして、このカリスマ田中先生、子供をほめる材料を探すんです。校内でつねに、ほめドコロを探して集めている。ほめることで、子供たちは自主的に動くようになるのです。ぜひとも見つけ出してやりたい。


 そして「そうだ!」と私が膝を打ったのはここです。


 田中先生、わざわざ、ほめるための状況まで作るんです。


 どうにかして、ほめるところを探すために、ほめる機会が発生しそうな場面を仕掛けるのです。(あまりにも演出してしまうと白けてしまうでしょうから、そこは偶発性も残してのイベントを打つわけです)

 

 例えば、生徒たちにいつもと違う教室の掃除をさせる。その中で、ひとりの子が、みんなの分の雑巾を配布する、といった、いつもと違った動きをする。これは自主的な行動です。

 そこを見つけて、ほめるわけです。

 次からその子はその行動をさらに繰り返すでしょうし、周りの子もそこからほめられるための種のようなものを見出すはずです。


 また、ほめるための技術についても「なるほどなあ……」と、うなるところがありました。

 ほめるにも、ただ「えらいえらい」ばっかりでは効果が薄まる。技術が必要なのですね。


 その技術でいろいろと紹介されているなかでも「トライアングルの3点を使ってほめる」というのは、じつに納得、そして面白いです。

 

 上の図は普通のほめ方。ストレート型のほめ方を表しています。

 これでも子供はうれしいんですが・・・・・・




 こちらが、田中先生の提唱する、トライアングルのほめ方。子供に直接いわないんです。

 この場合、子供はたとえば、隣の部屋でテレビでも見ている、とします。

 目はテレビ見ていても、自分の噂話です、耳はダンボになっているはずです。

 しかも、それがうれしい内容なのです。

 この方が、ストレートにほめられるより、ずいぶんと効果的だそうです。いや、わかる気がします。

 ふと自分に関する嬉しい噂が耳に入ったら、なんて想像しただけでわくわくする気がします。


 ここで紹介した手法は、もちろん当塾のあらゆる場面で取り入れています。

 あまり書くと、生徒がこのブログを読んで興ざめしてしまうおそれもあるので、具体例はナイショにしますが。


 タイトルにあるように、「ほめられて伸びる」というのは、いろいろな場面であるかと思いますが、こと勉強に関しては、最強に作用すると思っています。

 最も理性的に断定的にほめる者、これは、もはや人ではなく、点数。つまり、「良い成績」こそが、本人にとって一番のほめ言葉なのかもしれません。

 努力の結果、ひとたび成績が少し上がり、するとそこから一気に上がっていくことがままあるのは、こういうことかもしれません。



 とにかくこの本は、すべての大人たちにおすすめしたい本です。

 塾生、または保護者様には当塾の本棚より無料貸出ししております。おっしゃってください。

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