加藤亮太
けっきょく中3に話したこと
先日、「カトウ塾だより」をこちらでも共有いたしました。
カトウ塾だより 2022年11月20日版
その中に、
受験モード全開の中3に今度話す予定のこと
として、その台本めいたものを書きました。
今日中3授業だったので、お話ししようとしたのですが、
授業は生モノ、
変わりました。
「堅めのことは『塾だより』に書いてあるから、読んでおいてね」
と、
けっきょく、違うことをお話ししました。
それをここで共有いたします。
* * *
先日、学者の成田悠輔さんが、深夜のラジオでこのようなことを言っていた。
「本物のカルチャーというものは、
初めて触れる人にとっては、
気持ち悪かったり、きつかったり、 かなり激しい嫌悪感のようなものを、伴うものではないか。
よそ者を遠ざけるほど、安易な理解を拒む。」
これには共感しました。
本当に好きなものって、他人には全く理解されなかったりする。 他人の理解なんて、かまわずにやっていたりする。
私の場合は、全然賞をとれないのに、小説書いてみたりしている。
あるいは、ほかの話だと、
以前、私はドラマの撮影現場で働いていたことがありまして、
その時に感じたのは、
「これっぽちのシーンのために、こんなにやるべきことがあるのか」ということ。
たくさんの人を巻き込まなくてはならないし、
スケジュール調整が大変だし、
時間もお金もかかるし、
機材も必要だし、
通行人を止めたり、天気を待ったり、
途方に暮れるほどの仕事量に、日々ひーひー言っていた。
でも、出来上がりを楽しみに、 みんなが同じ方向を向いて、わくわくする、 それが映像の現場だった。
忘れられない経験だし、
今の塾の仕事に役立つことをたくさん得た。 ぜひ君たちも
受験勉強、という小さなくくりではなく、 自分の人生、 と、大きめに見据えて、 いま楽だから、そのままでいい等と考え、
ぬくぬくと居心地のいい場所にとどまるよりも、
あえてキツイほう。
あえて面倒くさいほう。 あえて苦しいほう。
そっちを目指そう。 そっちにこそ、
一見ケモノ道だが、
思わぬ道、理想をさらに上回る場所へ行ける道があったりする。
新しい道の先に、世界が広がり、 新しい自分と会える。
布団にくるまって、スマホいじって、無為に時間を過ごすのもたまにはいいけど、 それで、新しい自分を知って、心から感激する、成長する、 なんてことは、起こる可能性は相当低い。
人生を変える新しい道。
そのひとつに、受験もある、と考えましょう。 そう考えないとつまらないでしょう。
というより、
そう考えると、たのしいでしょう。
ぜひ、キツイほうへ、
ぜひ、苦しいほうへ、
ほかの人がついてこれない方へ、
進んでみて、
新しい自分と出会おう。
さあ、残り90日の、苦しくもたのしい受験勉強、
本格スタートだ!
