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受験制度は県によってぜんぜん違う

  • 執筆者の写真: 加藤亮太
    加藤亮太
  • 2022年6月29日
  • 読了時間: 4分

今日、読売新聞にて「公立高校受験制度の、内申の簡素化」に関する記事がありました。


私が塾講師を始め、一番のカルチャーショックであったことと関連します。




それは、


公立高校の受験において、


県ごとに内申書の扱いはちがう、ということ。



ree


公立は、なにもかも、全国一律だと思ってた。。。





けど全然違う。





当塾に勤める以前は、私は金町の個別指導塾で勤めておりました。

ここ金町は、辺境の地。


・・・じゃなくて、県境。



もちろん都内の生徒がメインですが、


埼玉県の生徒や、千葉県の生徒も、少数ですが、いらっしゃっていました。





そこでカルチャーショックを受けます。





都内の子と、教える範囲が違うんです。


なぜなら扱っている教科書が違うから。



これくらいは驚くことではない。



教えるのが、ちょっと大変だ、程度です。




(ちなみに、


当塾では他県中学在籍の生徒はお断りしております・・・)







が、ここが大きく違う。




定期考査の重みが、全然違うんです。



ゆえに


生徒のテンションが全然違います。


深刻度が、全然違います。





そもそも公立高校入試では、


学力試験の点数と、内申書の点数(内申点)


この合計点が基準となります。




まず、この重みが各県によって、違う。



こちら東京は、


試験:内申 


= 7:3






千葉は、


試験:内申 


= 8:2(あるいは9:1)



内申の扱い、低いですね……






埼玉は、


試験:内申 


= 6:4から3:7まで(各高校次第)



高校によって違いがすごい・・・!





神奈川は、


試験:内申:面接 


= 4:4:2か、5:3:2



めんせつ!?






兵庫は、


試験:内申 


= 5:5



ヒイイイイイ、内申、高!!








そして、さらに驚くべきことは……


「内申書の点数、どの時期の通知書から採用するか」

も、また各県で違う



ということ。




東京は、中3の時点での成績のみ利用です。


すなわち、


極端に言えば、

中2まで「オール1」でも、

中3で奇跡の復活で「オール5」をとりさえすれば、

それまでコツコツ積み上げてきた人と同等に、高く評価されます。


(こんな大逆転なんて、本当に、奇跡、ですが・・・)





千葉は、中1・中2・中3、均等に評価されます。


すなわち、


雑な言い方をあえてしてしまうと、

中1時点で、すでに成績が低い場合、その時点で、もうかなり難しい、ということ……

復活逆転の望みは、かなり薄い……



埼玉も東京よりは厳しめです。


中1:中2:中3


= 1:1:1だったり、1:1:3だったり、1:2:3だったり。


この比率は、高校ごとの裁量によるそうです。

前述通り、かなり高校の特色が強い、と言えるでしょう。





神奈川は、中1の成績は使わず、


中2:中3 = 1:2 で採用するようです。






以上のことを考えると、

東京の子は、中3までは、割とノンビリ、あるいは、のびのびできる感があります。



さらに、


内申点が何によって決まるのか?


中学生は、何を気にしなければならないのか?


先生が評定するわけですが、その基準って、ブラックボックス!?



そんなでは、


中学校生活、


先生に気を遣ってばかりの日々じゃないか・・・




今日の新聞記事は、そこが焦点でした。





広島県が、


2023年から、この基準を簡素化させるそうです。



旧来


試験:内申 = 125:130 



2023年から


試験:内申:自己表現 = 6:2:2




簡素化と言いつつ、「自己表現」増えてるのには理由があるようです。(後述)

比率は、ずいぶんと、「逆転可能」に。




さらに、内申書に記載する内容も変わるそうです。

(あくまでも広島県の話)



旧来


・志望校、氏名、性別

・評定

・特別活動の記録(生徒会、行事など)

・スポーツ、ボランティア活動などの記録

・行動の記録(責任感、思いやりなど)

・欠席日数、主な理由



2023年から


・志望校、氏名、性別

・評定




さらに推薦入試も撤廃するようで、


その代わりの、前述の「自己表現」、なのだそうです。






記事にもありましたが、



学校に対して委縮しなければならない制度は、子供の身になると、息苦しく、画一的で、いやなものです。


勝手な想像ですが、


「不良文化」の終焉とともに、このような制度も古くなってきているのでしょう。


簡素化がすすみ、生徒が自分への評価を、納得しながら、

能力をフル活用できるような中学になればいいな、


とは思うのですが、


東京はすでにそのようになっていますよね。


果たして他県との違いはあるのでしょうか。



具体的なメリットは出ているのか。



たとえば、東京の中学出身の生徒と、広島の中学出身の生徒とを比べると、

具体的にどういう違いが出るのか。



ちょっと気になるところです。


さて、

東京の制度は、かなり生徒思いだな、とは思うのですが、 ひとつ注文するとしたら、 「実技科目2倍、辞めて欲しい……」

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