塾生保護者さまへお送りしている
「カトウ塾だより」2021年10月20日版です。
ここに共有いたします。
特に重要なトピックは、
現中2以降が都立入試で始まる「スピーキングテスト」でしょうか。
以下全文となります。長い・・・!!!
塾生保護者さま各位
カトウ塾 加藤亮太
カトウ塾だより2021年10月20日号
中1~中3全体
☆ 期末考査「テスト対策期間」は11月4日(木)から一斉スタート
最低でも50時間の強制自習となり、過去最長の時間数となります。
生徒全員の順位アップを目標に、さらに手を打ってまいります。
その一手として、6日、ならびに9日、試験範囲の英・数テストを行います。
不合格者には課題を課します。ちゃんと苦しんでもらいます。より厳しく追及します。
成績がアップした方はわかっているはずですが、成績というのは、苦しまなければ、上がりません。
成績が上がらなかった方は、苦しみ始めるのが遅かった。あるいは、後回しにしてしまった。
できるだけ早く皆さんが苦しみだせるよう、そして、まっとうに苦しめるよう、促してまいります。
苦しむというのは、簡単に言うと、テスト当日の「はじめ」の声とともに、感じるあの苦しみ。「ヤバイ、これわからない!」と本気で焦り、冷や汗や脂汗をかく、あの感覚。
上位者は、あの感覚を早いうちから味わえています。あの感覚の再現が上手。テスト2週間前には「ヤバイ!」と、焦っている。そして、テスト当日に向けて、弱い自分・甘い自分に、自ら鞭打ち、鍛えぬいている。全員に、その境地を目指してもらいます。
また、英語、数学はできるだけ早めに仕上げておきたいところ、という思惑があります。
理想は「テスト対策期間」に入る頃には、英語数学はほぼ完ぺき。「テスト対策期間」では理科社会、または実技科目に時間を費やす。英語数学は、期間中はチェック程度で済むようにしておく。
このスケジュール感を、目指していただければと思います。
☆ 現中2以降の都立入試は「スピーキングテスト」導入へ
現在、準備段階のプレテストが行われている「スピーキングテスト」ですが、来年度から、都立受験の一部としての活用がスタートされる予定です。現中2の生徒から下の生徒は対象となります。
日程も出ています。実施日は11月27日(日)、予備日12月18日(日)。採点結果が本人に通達されるのは、1月中旬となるようで、私立高校での活用の可能性は低そうです。
現行の都立入試が、1000点満点(学力検査700点:内申300点)のところ、スピーキングテストの点数20点が加算され、1020点満点となります。(学力検査700点:内申300点:スピーキング20点)
この+20点、現行の2月20日頃に行われる入試で言うところの、+14点分となります。つまり、5教科のうち英語のみ114点満点になった、とお考えいただけると、少しイメージがついてくるかと思います。
これが大きいのか、小さいのか、
……ウーン。微妙なところです。
そこまで重視する必要はないが、無視できるレベルではない。憎らしいほど、絶妙な点数設定……。
すでに実施されている問題を見るに、満点を取るには、その要求されているレベルはかなり高いです。絵を見てストーリーを組み立てて説明する問題や、質問に対してスピーチをする問題もあり、日常的な英単語の知識と読解力も必要です。
いきなり、事前情報なしに「これを答えなさい」と言われて、いきなり満点近い点数を取ることは、英語にいくら精通していても、相当難しい。そんな内容です。
が、出題傾向は決まっているので、事前に準備することで、対策は可能です。
もちろん、当塾は対策いたします。 AI+人による採点で本番のテストと同等の精度のクオリティで点数が出る模試と、それへの対策教材に
取り組む講座をご提供する予定です。 (季節講習にてご案内予定です。遅くとも2022年の春期講習から、現中2向けの講座を設置します)
対策のために一番良いのは、英会話教室かと個人的には思います。が、この14点のためにそこまで投資する必要があるのか、と考えると、少し高くつき過ぎるように思います。英会話の先生がスピーキングテストを理解していて対策してくださるのなら、良いかもしれませんが、単なる日常会話に終始しては、必ずしも効果的とは言えないはずです。
また、自分で対策をすることも可能です。東京都が運営する「東京ポータル」というサイトで学習することもできます。ただ、あまり使い勝手の良いものとは言い難いです。このサイトだけでスピーキングテストは万全、ということは無理でしょう。
当塾としては、万全な対策は目指します。が、点数に見合ったものとしたいとも思っています。
スピーキングテストばかり対策して、他科目がおろそかになっては本末転倒と言うものです。このバランス感覚がこの新制度を乗りこなすための、重要な鍵を握っていると思われます。
スピーキングテスト対策講座に関しましては、今後、予定が決まり次第、ご案内差し上げます。よろしくお願いいたします。
以下、学年別のご報告・個人別のご報告と、続きます。
小6
読解国語……
「語彙力アップ」の訓練、「文章読解」を行っています。
9月からスタートした「文章読解」。「こういう問題苦手です」と言っていた生徒もいましたが、「それならやってよかった」ということです。そして、その生徒の正答率が日に日にパワーアップしていて、力強い限り。
全科目を下支えする内容です。今後も知的好奇心を刺激しつつ、進めてまいります。
数学……
文字式に入りました。この進み具合は、じつは最近行われた現中1の中間考査と同じ範囲です。すごい!
「そんなに先取りして大丈夫?」と私ですら思いますが、いやいや、先取りの何が良いかと言うと、単純に「たのしい」。授業中、「うそ!?」「そういうことか!」「もうわかってきた!」など、ウキウキした声があちらこちらから聞こえてくるのが証拠です。
そして、数学の先取りは、学力の向上にも貢献します。なぜなら、計算といえど、進めば進むほど、そのルールや段取りはどんどん複雑化・高度化していくからです。
数学の基本は、情報の把握と整理と処理です。この訓練を今のうちからできているのは、大いに意味のあることでしょう。
英語……
中学教科書では、小学校で扱った単語は、すでに分かっていることは当たり前、かのように教科書内で登場します。その中でも重要とされる単語は、数えたところ、全452語あるようです。
現在はその「小学校で習ったことになる単語」をどんどん覚えてもらい、毎回テストを行っています。
また、引き続き、中学英語の基本文法を、和文英訳の形で訓練しています。個人別に進めています。
最も進んでいる生徒は、小6のうちに中1の文法はほとんどクリアできている状態を目指します。
※小6クラスは、中学生の「テスト対策期間」中(11月9日、10日、16日、17日)はお休みとさせていただきます。ご了承ください。
中1
夏期講習での先取りのおかげで、期末範囲はほとんど学習済み、となっています。
テストへ向けて、基本的にはその「おさらい」を何度も繰り返していくこととなります。
国語……
「語彙力アップ」の訓練と、「文章読解」を行っています。
授業をしていて、いまさら気づいたことがあります。
語彙力アップの訓練は、単に「語彙力アップ」のためにあるだけではない、ということです。
語彙力アップのためにやっていることは、ただ単に「この言葉の意味を覚えなさい」ということではありません。
例えば「大雪が降ったので、___電車は遅れた」この___に入る適切な言葉を選択肢の中から選ぶのですが、「大雪が降った」ということと、「電車が遅れた」ということが、原因と結果の関係になっている、ということに気づかなければ、___に、間違えて「もっぱら」や「概して」や「不意に」などを入れてしまうかもしれない。(正答は「案の定」)
結果として、受講者の国語の成績は向上しているところです。
そもそも言葉を学ぶこととは、そこから文全体を把握する読解力を鍛えることなのだな、と気づかされました。今後も、小6~中1国語の大事な柱として進めてまいります。
(中2からは文章読解に力を入れます。難しい文章をたくさん読んでもらいたいので)
数学……
夏期講習で3学期範囲まで先取りができているので、中間考査以降も「復習」となります。何度も何度も繰り返し解き、血と肉にしてもらいます。期末考査では、全員に満点を目指してもらいます。
分野は、「方程式とその利用」「比例・反比例」。
作戦としては、まず、基本中の基本は、万全を期すこと。楽勝、の状態を作る。現在は「比例・反比例」のおさらいをしています。さすがに、開いた途端にガンガン解ける、ということはないですが、導入部を少し説明すると、「あ、そうだった!」とスラスラ解けていて、心強いです。
その後、「方程式の利用」という難問へ立ち向かってもらいます。いわゆる「文章題」です。
ここで差がつくはずです。
「ここを取れる子は少ないと思う。でもその子たちは全員うちの塾にいる」
と言いながら、あおってまいります。
英語……
期末考査での点数最大化を目標に、実践的な問題を大量に解いてもらっています。
もはや文法で新しいことはないので、あとは繰り返し解くこと、そして、授業内のテスト形式の時間で、しっかりと結果を出せるよう「危機感で取り組む」こと。
とくに英語は、高いレベルを維持している生徒が最も多い科目です。その立ち位置にあぐらをかかず、危機感をひしと感じてもらう仕組み・環境づくりにこだわっていきます。
理科社会……
受講者がいないので報告はございません。
(受講をご検討のかたはご相談くださいませ。いつからの受講がベストか、も生徒さまのタイプによって異なります。また、体験も承ります)
中2
夏期講習での先取りのおかげで、期末範囲はほとんど学習済み、となっています。
テストへ向けて、基本的にはその「おさらい」を何度も繰り返していくこととなります。
国語……
文学・論説を交互に、難しい文章をたくさん読み、解いています。私もうなるほど難しい文章もあります。
こういう科目は少ないです。意識しているのは、「研究の心」。
大学教授と大学生が、一緒になって本気で研究するように、国語というのは、大人も子供も、一緒になって「あーでもない、こーでもない」と思考することができるものだと思っています。私にとっても知的好奇心のそそられる、たのしい科目となっています。
正答にたどり着くことにこだわりつつも、「考える」ということの強度を増していくと、それはとても面白いことで熱中するに値するのだ、と気づいてくださっているように思います。
部活などで疲れたらしく、眠たそうな目で現れた生徒が、授業がスタートするとむしろ目が覚めていく様子が見られる、そんな知的な雰囲気で進めてられています。
数学……
ついに中2最大の難関である「合同の図形」に入りました。
目を背けて逃げてしまいがちな証明問題の特訓を行います。これをモノにしてしまえば、期末考査はもちろん、受験でもかなり有利になれます。
他人が苦手な領域にこそ、黄金があります。そして、皆さんにはその黄金をつかんでいただくわけですが、苦しい道にあえて進んでもらう以外方法はございません。
もしかしたら期末の試験範囲ではないかもしれませんが、とにかく大量の証明問題にあたっていただきます。あたって砕ける、を繰り返すことで、いつの間にか「簡単!」となるのが、この分野の特徴です。
今のところ、皆さん、興味深そうに、頷きながら進められています。その意気です。
英語……
もはや文法で新しいことはないので、夏期講習のおさらいとなります。
試験範囲と思われる英文和訳を、各自進めてきました。もはや中3のように和訳することができています。
それが終わり次第、実践的な問題演習に移っていただきます。
今後は、繰り返し解くこと、そして、授業内のテスト形式の時間で、しっかりと結果を出せるよう「危機感で取り組む」ことに重きを置きます。
危機感をひしと感じてもらう仕組み・環境づくりにこだわっていきます。
理科社会……
テスト対策期間までは理科をメインに授業を行っていきます。
中学理科の最難分野である「物理分野:電気」や、覚えることや、ややこしいことがたくさんある「生物分野:人体」には苦しみつつも、
「これは正面から立ち向かって。覚えてもらわないといけないし、できるようにならなければならない」と私から言われる、そんな時間が、この理科社会です。
「ここは覚えないといけない」と面と向かって言われる機会は、意外と少ないのではないでしょうか。
「覚えられたね、えらいね」「覚えられていないんだね、覚えよう」そう褒められたり、あるいは促されたりことも、案外少ないと思います。
(いまさら、ずいぶんと当たり前のことを申していますが)
一般的に、理科社会の点数が上がらない理由は、「覚えるのが面倒くさいから」というのが一番だと思います。受講生のうち、成績優良者や、成績アップし続けている生徒は、この面倒くさいことにこそ、大事で、立ち向かわねばならない、ということを実感しているからでしょう。
とある生徒さんは、入塾前、理科社会は、全成績の足を引っ張っている、そんな科目だったのですが、だんだんと成績を上げ、直近の中間考査では、むしろこの2科目が全体の支え骨となっている、という逆転現象となっています。「面倒だからこそ立ち向かわねばならない」と実感し、取り組めている証拠です。
中3
ついに山場を迎えようとしています。
毎日あった部活がなくなった代わりに、塾に来て勉強する毎日です。
また、当塾は中3生をVIP扱いしております。
英語・数学に関しては、定期テスト対策の授業を、通常授業とは別に行い、高校受験にとって、内申点アップの大事な大事なアタックチャンス! である、期末考査へ、照準を絞っております。
期末考査後は、受験モードへ切り替えます。
国語……
テスト対策期間以外は、入試頻出漢字、全国の高校入試の文章読解を解いています。
これは取れてほしい、という問題は全員正解できる、ということが増えてきています。漢字の正答率も上がっています。
継続は力なり。読解の土台となる部分が強くなってきているように感じます。また、「空っぽの解答だけはやめなさい。それで間違えても頭がよくならないから」と口酸っぱく言ってきた成果でしょうか、記述式問題であっても正答できる生徒が増えてきているのがその証拠かもしれません。
期末考査後は、都立入試対策のみとなります。
数学……
中間考査では90点以上を獲得した生徒が3名もいました。すばらしいですが、同時に「あの子たちならやってくれる」としぜんに思えるくらいの成果でした。彼らは安定しています。
彼らに共通しているのは、「テスト対策期間」に入ったときには、すでに大体は完成している、ということです。早いうちから「これができない」という部分をつぶしていたのだと思います。おたより冒頭でも述べましたが、「ヤバイ、これがわからない!」という局面に、早めにぶち当たれていたのだろうと思います。「ヤバイ」の度合いの強弱が、他人よりずば抜けて、強かった。「ヤバイ!……けど、まあいっか」とは決してならなかった。 現在、「相似の図形」に進んでいます。当塾では珍しく、学校より2,3歩早い程度、という緩い速度を目指しています。なぜなら、この期末が勝負だからです。この期末の範囲以外は、できるだけやらずに、期末の範囲に集中したいからです。
期末考査後は、一気に加速し、入試で出る全範囲を終えてしまい、その後、都立入試対策一本となります。
英語……
試験範囲と思われる教科書を全訳してもらい、その範囲の問題を大量に解いています。
授業中はシーンとしているので、あまり面白い授業ではないかもしれませんが、期末考査で点数を取るため、もはやこれ以上の対策方法はない、という最終バージョンの授業です。
期末考査後は、長文読解メインの都立入試対策となります。
理科社会……
試験範囲と思われる範囲の問題を何度も何度も繰り返す、英語同様、得点のことしか考えていない、最終形態の授業となります。千本ノックのように、とにかく、打つべし打つべし。弱点に早くぶち当たって、それを砕いていただきます。
期末考査後は、入試対策メインです。知識をインプットしながら、過去問でアウトプットし、実力をつけてもらいます。理科・社会は入試で確実な得点源となる科目です。各自、その状態を目指します。
各生徒様向け 特記事項
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