加藤亮太

2022年3月8日3 分

「もうやめたら?」と言わせそうな程……

学年末考査の結果が、だんだんと返ってきています。

今回の ≪テスト対策期間≫ 中の、とある平日に。

「強制勉強 15時~19時」

という日がありました。

翌日は祝日。

10時~13時、

昼休憩はさんで

15時~19時。

計7時間の追い込みが待っています。

キツイ追い込みを控えた日にも関わらず、

延長して、22時まで勉強する子がいました。

こういうシチュエーションが何度かありましたが、

計3名か、時に、4名いることもありました。

これは私が推奨したわけではありませんし、

義務である19時までやって帰っていくことで、

それだけでも偉い、とも思っています。

しかし、このストイックさは、

ここにご報告せずにはいられないものです。

長時間勉強できる子には、共通した特徴があります。

それは、

「動かない」ということ。

≪テスト対策期間≫では、

55分勉強したあとの5分休憩が、1セットとなります。

5分はどう使ってもいい。

休憩時間ですから、

自分のスマホを、「封印ボックス」から取り出して、見てもいいし、

友達と談笑してもいいし、

机に突っ伏してもいいし、

ウォーターサーバーらへんをウロウロしてもいい。

しかし、

その子たちは、相変わらず教材に向かっていた。

(これは素晴らしいから、みんなも真似しろ、だなんて言えません。

私にもできないことです)

19時にほとんどの生徒が帰り、

20時頃には、第二団が帰り、

21時、シーンとした教室に、3~4名。

この3~4名は、

7時間前に勉強し始めたときと、

ほぼ同じ姿勢で、机に向かっているのです。

このとき、喉元まで、でかかった言葉がありました。

「今日はもうじゅうぶん頑張ったんじゃないか?

もう明日に回そう。

お腹も空いただろう?」

しかし、そんな甘い言葉、

ストイックに頑張っている彼らにとって、害でしかない。

彼らが頑張っているのは、ひとえに、点数のためです。

点数アップのために、勉強しなければならない量を、彼らは自分なりに知っている。

そして、それをクリアするために、ひたむきになっている。

「テストが終わるまで、毎日、指定時間にて、全員強制自習!」

という試練を、課している私は、

一面、鬼かもしれません。

が、この瞬間でこそ、本当に、心を鬼にしなければなならなかった。

「がんばろう」

だなんて言葉も、彼らにとっては、無意味でしょう。

点数の足しになるはずもない。

私は黙って、見守っていました。

そして、ついに閉店時間の22時。

最終のチャイムが鳴ります。

名残惜しそうに、おもむろに、立ち上がる彼ら。

「ごめんね。もう閉めなきゃならない。

明日もあるし、早く寝るんだよ」

私は、この時間とこの言葉によって、彼らを、

半ば強制的に机から引きはがしました。

「ありがとうございました」

と、フラフラした体ながらも、

折り目正しく、頭を垂れて、帰っていく姿を見送りました。

「もういいよ、という言葉を、押し殺すことができてよかった……」

私は、本当に心を鬼にしなければならない。

悲愴感が漂うほどに、

全力で戦う彼ら。

あの子たちが、目を輝かせるためには、

当塾は何ができるのだろう。

日々、考え、実践しております。

(よって、ついてくるのは、自然と大変になるわけです・・・笑

開業以来、こういった素晴らしい生徒たちの期待に応えるべく、

どんどん厳しさを増してきました。

それが当塾の現在の姿です。

当塾生には、相応の努力を要求しています。)

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